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イラストレーターまつながみかのafricanとつぶやきなブログ

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13.ぐっとくる写真付き 

 

「人体の不思議展」に行った。
「プラストミック」とかいう、
プラトニックなプラスチックみたいな名前の技術で
標本にされた本物の死体の展示会だ。
見た後はしばらく肉が食べられなくなるらしい。

土曜ということもあってか、
会場は目を爛々とさせた人でごった返していた。
ショウケースがどこにあるかすら見えない程の
人だかりだ。
でも、寒い中せっかく来たので
ここはひとつ、全部見ていこう。

会場内はとにかく皮を剥がれた死体が輪切りにされたり、
神経だけにされたりしていっぱい立っていた。
ショウケースの中は、心臓や耳や性器が
きれいに並べられて展示してある。
とにかくすごい数だった。
見た事もない体の中のものが盛り沢山だった。

ところで私はどちらかというとこの会場に来ている人達が興味深かった。
あきらかに理数系のうんちくを自慢げに彼女に説明している冴えない男。
まわりにまで物知り君をひけらかせたい顔つきだが誰も聞いてないぞ。
カップルはだいたいにおいて、性器を見ながらうれしそうにいちゃついている。
はしゃいでみせる彼女の本音が気になるところだ。
定年を迎えたであろうお父さんは真剣に、「この人は睾丸がひとつしかないぞ」と心配気だ。
おばちゃんは触れてはいけない標本たちを、
とにかく「せっかくきたから」という理由だけで触りまくっている。
カンピョウみたいだの、ホルモン焼きだの、シュラスコだのお気楽な声が飛び交う。
この死体、うちのおじさんそっくりで気持ち悪い。なんて声も聞こえる。
おじさんもそんなこと言われる筋合いないってもんだ。
喫煙肺をみて「たばこをやめようかな」なんてつぶやく人も多いらしいが、
たぶん会場からでて喫茶店に行き「すごかったなぁ」なんて言いながら一服するに違いない。

中には脳硬塞脳を真剣に見つめる人、ここを手術したんだのでじっくり観察する人もいる。
病という現実に向き合っている人の目は本気だ。

全ての死体が天を物憂気に見つめるような目をしているように感じた。
月の成長ごとに並べられている胎児。光を見る事のなかった子供達、
この子供達を手に抱けなかった母達を思うといたたまれない。

おそらくこの企画の凄い所は、体という共通のテーマが、
観に来ている人まさしくひとりひとりに、あらゆる角度から
違う問いかけ、提示をなしていることだと思った。
ひとつの会場に様々な表情が入り交じっている。
それは、この展示会を紹介する記事の視点がばらばらであることからもわかる。
ただ、「なんだかオシャレ」という表現はいかがなものかな。

出口付近では手を触れられる死体が、べたべた触られまくっていた。
ああ、この人は無念極まりない。

会場を出ると、
お土産売り場には無意味にオブジェにされた死体のポートレートや、
心臓シャーペンなんかが売っていた。
最後に健康お守りストーンが売っていて、
こりゃなかなかなオチだった。


jintai.jpg


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category: 完了形:自己満足系コラム

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